耐用年数がすぎた貯水槽は取り替え?補修??
  1. 耐用年数の過ぎた貯水槽 取替or補修どっちを選べばいい?

耐用年数が過ぎた貯水槽は
補修したほうがいい?取り替えが楽?

貯水タンクの素材「FRP」とは?

貯水タンクの素材「FRP」とは?

貯水タンクに使われる素材としてはコンクリートやステンレス、鋼+ナイロンパネルなどいろいろありますが、比較的安価であることや施工性のよさなどからFRP製の受水槽や高置水槽などが非常に多くなっています。

FRPとはFiber Reinforced Plastics(繊維により強化されたプラスチック)の略称で、樹脂を繊維によって強化して作られた複合材を指します。一時は半永久的に耐久性があると謳われ広まったこのFRPですが、実際には紫外線による劣化や接合部のパッキンの劣化などから、一般的な耐用年数は15年とされています。

細かくは強化材として使用される繊維の種類によってFRPにもさらに細分化された種類があり、グラスファイバー(ガラス繊維)を使って作られたものをG-FRP、カーボンファイバー(炭素繊維)で作られたものをC-FRPなどと呼びますが、FRP製の貯水タンクには不飽和ポリエステル樹脂をグラスファイバーで強化したG-FRPが一般的に使われています。

取替より補修がおすすめなワケ

例えば家電製品やパソコンなどが故障したり、不具合が出て使いにくくなったりしたときに、買い替えるか修理するかは誰しも迷うところだと思います。貯水槽のような大がかりな設備になるとなおさらで、修理・点検業者によっては耐用年数を過ぎている場合に取替を勧めてくるところもあります。

ここで考えるべきポイントとしてまず費用の問題がありますが、現在はどんな古いFRP貯水タンクでも強化・延命することができる特殊工法を持った修理業者もいて、そうなると長い目で見ても補修・修理を施したほうが断然お得になります。

そしてもう1つ重要なのは環境問題。取替を選択するとFRP製の貯水タンクを廃棄することになりますが、このFRPという素材は処理が難しく現在は埋め立てるしかないという状況で産業廃棄物に分類されています。そのため、FRPを廃棄せずに長く使い続けるというのは環境にやさしい選択でもあり、その姿勢に則って修理業務を行う業者が会員となっている「リユース工法会」という団体も作られています。

地震の被害から貯水槽を守る

地震の被害から貯水槽を守る

比較的経年劣化に強く、耐久性が高めである素材で作られている貯水槽が最も弱いのは地震です。地震によって貯水タンクに亀裂が入ったり、結合部が緩んで水質がおかされたりするようなことがあると、断水を余儀なくされます。例えばまだ記憶に新しい熊本の大地震の際には、一部の病院で貯水タンクに穴が空くという被害が相次ぎ、治療を続行することが困難になって患者さんたちを県外に移送しなければならなくなりました。

一般家庭でも水が出なくなったらたちまち日々の暮らしをまともに送ることができなくなります。そして集合住宅の貯水槽を守るということは、人々をこうした事態から守るということでもあるのです。

地震を避けることはできませんが、地震の際に被害を最小限に抑えるための対策や手段はいくつもあります。今では水の揺れを抑える装置もありますし、現在使用している貯水タンクの耐震強度を調べることもできます。まずは管理している貯水槽の状態を知っておくこと、そして強度が弱くなっている場合は何らかの対策をただちに講じる必要があります。

PAGE TOP